焼却炉(しょうきゃくろ)とは、ごみの焼却処理およびその際に排出される有害物質の無害化を行うことができる装置です。
焼却炉といえば、工場や学校などに設置されている大型の措置を想像すると思いますが最近では、家庭等で手軽にご利用いただける「家庭用焼却炉」もございます。
この家庭用焼却炉には、役所・保健所への届け出が不要なものもあります。
法改正によりゴミ焼却は構造基準に見合った焼却炉に限定されましたが、農・林・漁業を営むために田畑の稲藁・草・伐採枝・漁網付着物、
また屋敷内で周辺の生活環境に与える影響が少ない軽微な焚き火、また宗教及び風俗慣習上の行事の為の焼却(塔婆やお札等)は例外であり、野焼きでも違法ではありません。
ただし、家庭用焼却炉でも焼却できないものもございます。
発泡スチロール、油を少量でも含んだ材木・段ボール・紙等、マルチなどのビニール系、ペットボトル、カン、衣類等が該当します。
これらを焼却すると黒煙が上がり、近所迷惑になるだけでなく、ダイオキシン発生の原因にもなりかねます。
知らず知らずのうちに法律違反を犯していたということがないよう燃やせるものと燃やせないものをしっかりと認識しておく必要もあります。
ご心配であれば、市区町村の担当者に詳細を確認すると安心です。
焼却炉の容量は様々なタイプをお選びいただけます。
一番小さなものは60Lから、一番大きなものは245Lまで、種類は大変豊富です。
通常、本体の7割~8割ほどを目安に燃やすものを投入しますが、何を燃やしたいのか、どのくらいの量を燃やすのかによって、選ぶべき製品が異なります。
またメーカーによって焼却炉の特徴も様々です。
例えば、煙突のないドラム缶型で移動させるのが簡単な焼却炉や、煙突がついている大型の焼却炉もございます。
煙突付きの焼却炉の中にも、火山岩でできた特許焼却炉(PAT、3012218号)や、アルマ加工で耐久性のある煙突付きの商品などがございます。
家庭用焼却炉の容量や、大きさなどによって燃焼時間も異なります。
1回の燃焼(本体が冷えた状態から)で20~30分ほどで完全燃焼するものから、60分ほどかけて燃えるものもあります。
燃やすものによって多少変動しますが、焼却中放ったままにするわけにはいきませんので、商品選びの参考にする方もいます。
特に人気商品は、火山岩でできた焼却炉「山水籠(さんすいろう)」ですが、価格や素材、サイズ・容量など様々な条件がありますので、
設置場所の広さや用途にあわせてお好みの焼却炉を選択することが可能です。
完全燃焼後の白い灰は、加里肥料に成るので庭の片隅か木の下に撒くと土に戻ります。草木灰は野菜に最適で油虫が逃げるので、撒いて再利用する方もいらっしゃいます。